篠田桃紅
Toko SHinoda

美術家、版画家、エッセイスト。
和紙に墨・金箔・銀箔・金泥・銀泥・朱泥といった日本画の画材を用い、限られた色彩で多様な表情を生み出す作風。

1950年から数年、書道芸術院に所属して前衛書の作家たちと交流を持つが、1956年に渡米し、抽象表現主義絵画が全盛期のニューヨークで書による抽象作品を制作。
その後もニューヨークを拠点に各地で個展を開催し高い評価を受ける。
作品は大英博物館、メトロポリタン美術館、東京国立近代美術館など世界中の名だたる美術館に収蔵される。

篠田桃紅 略歴

1913年  関東州大連に生まれる(本籍岐阜県・本名満州子)
1914年  東京に移る
1929年  下野雪堂に書道の指導を受ける
1936年  東京鳩居堂にて初個展を開催
1947年  書の枠を越えた抽象的な作品の制作を始める
1951年  書道芸術院に加入。
1954年  日本現代書道展(ニューヨーク近代美術館)
     墨による抽象表現が世界的な注目を集める
1956年  個展(養清堂画廊、東京)
     渡米し、ニューヨークにて、制作活動
1960年  リトグラフの制作を始める
1961年  第6回サンパウロ・ビエンナーレ招待出品
     ピッツバーグ国際現代絵画彫刻展特選を受賞
1970年  東京都港区南青山に転居
1974年  増上寺(東京)大本堂、ロビーのために壁画を、
     道場のに襖絵を、エレベータ内部にステンレスエッチングを制作
1977年  ワシントン駐米日本大使館公邸のために壁画を制作
1993年  御所・御食堂のに絵画を制作
1996年  個展『TOKO SHINODA VISUAL POETRY』
2012年  個展『篠田桃紅の世界展─文字とかたち─』
     個展『篠田桃紅作品展』 皇后陛下行啓
2013年  回顧展『篠田桃紅 百の譜』
     個展『百の記念 篠田桃紅の墨象』
2018年  個展『篠田桃紅 とどめ得ぬもの 墨のいろ 心のかたち』
2021年  逝去 享年107歳